
NBA 2022-2023シーズンはNBAファイナルでデンバー・ナゲッツがマイアミ・ヒートを破り、球団史上初となる優勝を果たすという形で幕を閉じました。そんな中ファイナルMVPには、平均30.2得点、14.0リバウンド、7.2アシスト、1.4ブロックを記録したナゲッツのニコラ・ヨキッチが選出されました。
そんな歴史的活躍を見せたヨキッチはファイナルMVPトロフィーを紛失したり、何かしらの記録を打ち立てた試合後のインタビューで質問されると「正直どうでもいい」と答え続けるほど個人の賞や記録に無頓着な様子ではあるものの、それでもやはり彼が今季のプレイオフで見せた活躍は歴史的なものでした。ここでは3つの歴史的な記録を紹介します。
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NBA史上最も低い指名順位でのファイナルMVP
ヨキッチは2014年のNBAドラフト全体41位でナゲッツに指名されました。テレビ中継のヨキッチ指名発表時は、タコベルのコマーシャルが流れていたことから、テキストでの紹介だけになっていたことも今では有名な話となっています。
1969年にNBAファイナルMVPが設立されて以来、合計34人の選手がMVPを受賞してきたが、その多くのは高順位で指名された選手たちです。そんななか、ヨキッチは全体41位と、ファイナルMVPに選出された史上最も低い順位で指名された選手となりました。
2巡目位選手としては3人目の選手になります。1人目は1970年と1973年にファイナルMVPを受賞したニューヨーク・ニックスのウィリス・リードとなっており、彼が指名された1964年当時はまだ9チームしかなく、指名順位も2巡目ながらも全体8位と高めとなっています。
2人目は1979年にファイナルMVPを受賞したシアトル・スーパーソニックスのデニス・ジョンソンとなっており、彼は1976年に2巡目全体29位で指名されています。
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1度のプレイオフでの最多トリプルダブル数
ヨキッチは2023年のプレイオフで10回トリプルダブルを達成しています。これまでの記録はウィルト・チェンバレンが56年前に記録した7回でした。
今年のプレイオフでは合計14回トリプルダブルが達成されているのだが、そのうちの10回がヨキッチなとなっています。ほかに達成したのはヤニス・アデトクンボ、バム・アデバヨ、ステフィン・カリー、ジャマール・マレーで、それぞれ1回ずつとなっており、どれだけヨキッチのトリプルダブル数が突出しているのかがよくわかります。
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1度のプレイオフで得点、リバウンド、アシスト数がトップ
今季のプレイオフで20試合に出場しているヨキッチは、通算600得点、269リバウンド、190アシストを記録しました。この3部門でトップとなった選手は、NBA史上初めてのことになりました。そして500得点以上、250リバウンド以上、150アシスト以上を記録した選手も史上初となります。
ヨキッチはジミー・バトラーやジェイソン・テイタムよりも多く得点し、アデバヨやアンソニー・デイビスよりも多くリバウンドを獲得し、マレー、バトラー、レブロン・ジェームズらよりも多く味方をアシストしています。試合数が比較的少なかったことも考えると、とんでもない数字となっています。
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NBAファイナルで30-20-10
なぜ少ない試合数でそれだけの通算スタッツを残しているのか。それはNBAファイナル第3戦で32得点、21リバウンド、10アシストというとんでもない活躍を見せたりしていたからです。NBAファイナルの試合で、30得点以上、20リバウンド以上、10アシスト以上を記録した選手はヨキッチが初めてとなりました。
もちろん試合後のインタビューで彼は「どうでもいい。ただのスタッツだ」とこの偉業達成の事実を一蹴しています。
さらにこの試合ではチームメイトのマレーも34得点、10リバウンド、10アシストを記録し、チームメイト同士がNBAファイナルでトリプルダブルを同じ試合で達成した史上初のデュオとなっています。チームメイト同士が30得点以上でのトリプルダブルを達成したのは、プレイオフだけでなくNBA全体としての初記録でもあります。
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【2023年NBAファイナル最優秀選手賞(MVP賞):ニコラ・ヨキッチ】
ニコラ・ヨキッチ (Nikola Jokic)
【誕生日】1995年2月19日
【出身地】セルビア
【身長】208cm
【体重】113kg
【所属】デンバー・ナゲッツ
【背番号】15番
【ポジション】C/PF
- 2×NBAシーズンMVP (2021, 2022)
- 4× NBAオールスター (2019-2022)
- 2× オールNBAファーストチーム (2019, 2021)
- オールNBAセカンドチーム (2020)
- NBAオールルーキー・ファーストチーム (2016)
- ABAリーグMVP (2015)
ニコラ・ヨキッチはセルビア出身のプロバスケットボール選手で、2014年FIBAバスケットボール・ワールドカップでセルビア代表に初招集された準優勝に貢献したことを皮切りに、セルビア国内のABAリーグで頭角を現し、2016年リオデジャネイロオリンピックでも銀メダル獲得に貢献するほど、今セルビアで最も有名な選手の1人です。
身長は208センチといわゆるセブンフッターではないものの、ウィングスパンが221センチと長く、またガード並みのアシストができる選手として活躍しています。
NBAには2014年のドラフトで41位と下位でのドラフトになりましたが、2014-2015年シーズンでセルビアのABAリーグのMVPに選出されるなど、若くしてNBAへの門が開けた選手の1人となります。
更に詳しくニコラ・ヨキッチについて知りたい人は、こちらをクリックして更にまとめた記事をご確認ください!
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