【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導まとめ(前編)

こんにちは。coach”T”です。

今回はNBAプレーオフのまとめ記事です。

皆様の指導観点の引き出しを増やすのにぴったりな記事となっています。

最後まで読んでいただけると幸いです。

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Contents

【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)①ヒューストンロケッツのディフェンス

ヒューストンロケッツの注目点の1つ目は「ディフェンス」です。

平均身長195cmと今季は特に小さな「スモールラインナップ」で臨んでいるヒューストンロケッツですが特にそのデメリットが現れるのもディフェンスです。

バスケットボールにおいて特に大きさというものが武器になります。NBAというリーグにおいては尚更です。

そこで大きな選手のポストアップに対して「そのボールの出どころを潰す」「ボールを持たれる前に潰す」といった部分にフォーカスをしているのが今期のヒューストンロケッツです。

自分が教わっているときにも何度か「前に立て!」と言われたことがある人は多いかと思います。

前に入ったりスクリーンに対してオールスイッチで対応することでシュートされる前に防ごうという積極的なディフェンスをおこなっています。

私は育成年代の選手にはガードからセンターまで守ることができるスキルを身につけてほしいと思っていますので、「小さい選手が大きい選手をどう守るか」というアイデアが詰まっていますので、是非ヒューストンロケッツのディフェンスを見てみてください。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)②ヒューストンロケッツのスペーシング

ヒューストンロケッツの注目点の2つ目は「スペーシング」です。

ヒューストンロケッツのオフェンスの軸はもちろんジェームスハーデンのペネトレイトにあります。

そのためペイント近辺にビッグマンがいるとシュート効率が落ちてしまうハーデンのシュート効率を上げるための5アウトというのがこのスモールラインナップの意図になります。

ヒューストンロケッツはこのペイントを空けてのズレを作ることに特化しており、ハーデン以外の選手が位置取る場所を変えることでハーデンにヘルプに出る選手までコントロールしています。

またハーデンのドライブに対して全くないとは言い切りませんが合わせで中に入ってくることが少ないのがロケッツの特徴です。

そうすることでボールがキックアウトしたときにブロッカーとしてボールに寄っているディフェンスが大きく動かなくてはならないのでそこからも攻撃をおこなうことができます。

ヒューストンロケッツは相手のディフェンスを大きく動かすことができる配置をとりながら高さではなく平面で戦っていく姿勢は私たち日本人でも武器にできる戦術の一つでもあります。

そのため育成年代のチームには落とし込みやすいので学ぶことができることが多いです。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)③ヒューストンロケッツの多彩なスキル

ヒューストンロケッツの注目点の3つ目は「多彩なスキル」です。

前述の通りヒューストンロケッツはそのチーム戦術を成立させるためにオールラウンドにプレイすることができる選手が揃っています。

外からのスリーポイントやドライブはもちろん、局面においてはポストアップすることもできますし、キックアウトで捌くパスの能力、ビッグマンに負けないためのディフェンスリバウンド、、、

注目点①でも述べている通り私は次チームの選手にポジションにとらわれない能力を手にしてほしいと考えています。

そのため、ガードの選手にもポストプレイを練習させますし、センターにスリーポイントの練習もさせます。

練習を考えていく上でヒューストンロケッツの選手が試合で見せてくれるスキルは「このポジションからシュートを打てたらいいな」などといったアイデアが思いつくひとつのきかっけにもなっています。

部活動やクラブチームにおいて小さい選手が多い年ももちろんあると思います。

是非ヒューストンロケッツのプレイから「大きいチームを破るアイデア」を吸収してみてください。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)④マイアミヒートのアンセルフィッシュさ

マイアミヒートの注目点の1つ目はアンセルフィッシュなチームであるという点です。

マイアミヒートにはリーグの顔になれるようなスター選手がいません。

今季から加入したジミーバトラーもいい選手ではあるものの、レブロンジェームスやヤニスアデトクンボといった「リーグの顔」とも言えるような超スーパースターと比べたときには見劣りしてしまいます。

しかしその分他のチームと比べてボール回りがよく、どのポジションの選手も外からの得点能力だけでなくパスを捌く技術も高いものがあり、選手それぞれの力が存分に発揮されています。

またタイミングよく周りの選手がカッティングに入ることが多いので、ブロッカーが的を絞れないのでミルウォーキーバックスが苦戦したのでしょう。

今シーズンのマイアミヒートから改めて「バスケットボールはチームでおこなう競技」であると再認識をしました。

育成年代の選手の指導をおこなっていると「1人の能力の高い選手」に頼りがちになってしまうことが多く、そんな環境がその選手を勘違いさせてしまい、「ボールを持っていないとプレイできない」選手にしてしまうことがあります。

しかし、マイアミヒートのようなアンセルフィッシュなチームのゲームをみて、チームをバランスのいいチーム作りを学んでいきましょう。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑤マイアミヒートのタフなディフェンス

マイアミヒートの見るべき点の2つ目はタフなディフェンスです。

マイアミヒートはもともとしつこいディフェンスをするチームとして知られていましたが、そんなマイアミヒートに加入したジミーバトラーの存在が「タフなディフェンスのヒート」の存在を押し上げていることは言うまでもありません。

そんなバトラーがチームリーダーになったマイアミヒートは、全員がしつこくディフェンスをし、どのポジションもディフェンスをすることができます。

私はこのヒートのディフェンスにおいて「ボディコンタクトの重要性」を再認識しました。

マイアミヒートはチーム全員がなんとかコースに入ってやろうというディフェンスが多くみられ、相手チームはマークマンに苦戦しなが打ったシュートをブロッカーが止めます。

育成年代ではこのブロックの意識は持たせることはできてもNBAのような豪快なブロックまでできる能力はありません。

しかし、マイアミヒートのようなコースに入ること、ボディコンタクトでアドバンテージをとるようなディフェンスは練習の中で意識させることができます。

また、ボディコンタクトに苦手意識がなくなることである程度広いポジションのディフェンスができるようになっていきます。

そしてそれがオールラウンドな選手作りに繋がっていきます。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑥マイアミヒートの運動量

マイアミヒートは昔から運動量が多いチームです。

これはマイアミヒートのチームカルチャーでもあり、1週間に1回体脂肪と体重の測定をおこなって既定の体重をオーバーしていると罰金などの処罰があるといいます。

これは見るべき点②にも繋がりますが、マイアミヒートは選手のコンディションをチームとして管理して技術以上にパワーとスピードを極端に向上させるトレーニングをおこなってオフェンスの能力の物足りなさをハードなディフェンスができる選手に変化させて補っていました。

その豊富な運動量とそのチームカルチャーにフィットするジミーバトラーというチームリーダーであり、勝負強いエースを手にしたことで1位のバックスを打ち破るほどのチーム力を獲得しました。

最近はバスケットボールの指導においてスキルを向上させることに比重が傾いていますが、バスケットボールの楽しさを知った子供たちが多いチームはよりワンランク上のチームを目指すためにハードにフィジカルを鍛える練習に重点を置くことも必要なことかと思います。

また、そのハードな練習も楽しめるメンタリティも身につけられるのが理想ですね。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑦デンバーナゲッツのポストマンからの合わせ

デンバーナゲッツの強い点をまずあげるとするなら「パスの捌けるポストマン」の存在です。

つまり、ニコラヨキッチの存在です。

「うちのチームにニコラヨキッチなんていねーよ!」と思われた方もいるかと思います。育成年代において必ずしも「サイズが大きくて技術がある」選手である必要はないと思っています。

なのでここではあえて、「ポストマン」と表現しています。

デンバーナゲッツはポストマンがパスを捌けるので、相手チームは不用意にダブルチームなどのトラップを仕掛けることができず、シンプルにポストプレイから得点できることが多いです。

デンバーナゲッツのニコラヨキッチは身長が大きいものの、NBAという世界においては周りも同じように大きいです。

また育成年代の試合では身長でマッチアップを決めることも多いので、本来ガードの選手とポストプレイを練習している次チームの背の小さい選手がポストでマッチアップしたときには、「パスの捌けるポストマンVS相手チームのガード」という構図を作り出すことができます。

必ずしもガードでなくても良いと思います。

全員がそういった訓練をすることで相手チームの中のフィジカル的ミスマッチが生まれる場所を探していきましょう。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑧デンバーナゲッツのカッティングの動き

デンバーナゲッツの強い点2つ目は「カッティング」です。

デンバーナゲッツはポストのニコラヨキッチにパスを入れてからの「周りのカッティングの動き」が豊富です。

①の「パスが捌ける」という部分はこの②の部分にも密接に関わります。

ディフェンスをしているとどりらもみないといけないと分かっていても、やはりボールに目がいってしまうものです。

デンバーナゲッツはその一瞬の隙をついてゴールに向かってカッティング仕掛けるのでこちらもやはりシンプルなシュートとなることが多いです。

パスの出どころもポストからなのでいくらNBAといっても動いている状態(ドライブ)からパスを合わせるよりも止まった状態(ポストプレイ)からパスを合わせる方が圧倒的にパスがだしやすいです。(人間だもの)

そのため「パスが捌けるポストマン」が必要となります。

この点は現在ノリに乗っているマイアミヒートとも類似する点であると思います。また、マイアミヒートもバムアデバヨという「パスの捌けるポストマン」を擁しているといった部分にも重なる部分があります。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑨デンバーナゲッツの3ポイントシュート

デンバーナゲッツの強い点の3つ目は「3ポイントシュート」です。

デンバーナゲッツは多くの試合で相手チームよりも5~10本くらい多く3ポイントを放っており、その上で3ポイントパーセンテージで上回っています。

ポストに入れてからの対角で合わせることが簡単なので、単純にフリーになることが多いのでしょう。

また、シューターもゴール方向から飛んでくるパスが多くなるので良いリズムでシュートを打ちやすいのだと思います。

私のチームでもまずボールを大きく動かしてシンプルなシュートを多く作ることができるように

ポストの練習だけでなくこのようなポストからの合わせのスリーポイントの練習をおこなうようにしています。

①②③の強い理由は関連し合っているのでそれぞれの特徴がそれぞれの特徴を活かしあっており、そのためゲームが進めば進むほど「ここが空く」「ここは危ない」といったところが分かってきて、結果的に大逆転をおさめるのではないかと考えています。

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【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導まとめ(前編) ~まとめ~

いかがでしたか?

NBAプレーオフ前半で僕が学んだNBAプレーオフ出場チームの強い点は以下の通りです。

●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)①ヒューストンロケッツのディフェンス
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)②ヒューストンロケッツのスペーシング
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)③ヒューストンロケッツの多彩なスキル
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)④マイアミヒートのアンセルフィッシュさ
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑤マイアミヒートのタフなディフェンス
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑥マイアミヒートの運動量
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑦デンバーナゲッツのポストマンからの合わせ
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑧デンバーナゲッツのカッティングの動き
●【指導者必見】2020NBAプレーオフに学ぶ育成年代の指導(前編)⑨デンバーナゲッツの3ポイント

シーズンは終わってしまいましたが、ドラフトロッタリーやFA動向などまだまだNBAはおもしろい行事が残っています!

NBAオフシーズンもバスケットボールを楽しんでいきましょう!

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